タメ口で話す上司は時代遅れ?なぜその言葉遣いはパワハラになるのか

社畜ライフハック

日本の謎文化の一つに「目上の人間のタメ口」があります。

本来タメ口は親しい間柄でするもの。良い関係を築けていなければそれは無礼になりますが、なぜか目下の人間に対しては親しくなくてもタメ口でも良いという謎の風潮があります。

しかし言うまでもなく、上司にタメ口を聞かれると親しくなるどころか不信感が募ることが大半。そこでこの記事ではタメ口の問題点と、なぜあの人のタメ口はあんなにもイラっとするのかを解説します。


タメ口の問題点

1. 信頼関係の低下

基本的にタメ口は「対等さ」よりも「上下関係」を強調する方向に作用します。とりわけ、社内の関係では「上司が部下にタメ口」はあっても「部下が上司にタメ口」はありえません。この関係はとても「対等」とは言えず、心理的に圧迫感を感じます。

信頼の伴わないタメ口は「軽視されている」と感じやすくなり、信頼関係が崩れていきます。


2. 敬意の喪失

敬語というのは礼儀や敬意の表れです。

部下は精一杯上司に敬意を払い、敬おうと努力しています。一方上司の方がそういった礼儀を無視しタメ口を使うと、部下からすると「この人は礼儀がない人だ」という風に映ります。

たとえ本人にその気がなくても、その姿はあまりかっこよくは見えず尊敬もできません。そんな人間の下では、働くモチベーションがなくなっていきます。


3.ハラスメントリスク

今の時代タメ口自体が威圧的に感じられることも多くあります。

いつもニコニコしていてタメ口なら許されることも、仏頂面であればパワハラに映りかねません。たとえ本人にその気がなくとも、部下を威圧し命令しているようにも受け取られるため、たとえ正当な指示や指摘であっても、言葉遣いからパワハラとなるリスクが大きいです。

そうやって問題になる芸能人や政治家もいますよね。


なぜタメ口がむかつくのか

以上のとおりタメ口はリスクがある上に、一般社会では「無礼な行為」のため、いまだにタメ口を使ってしまう人は自分が時代遅れな人間であるという自覚を持って直してもらいたいところです。

タメ口の一番の問題点は「相手に対する礼儀」が欠けているところです。

タメ口にも種類があって、

  • 「おい」「あのさ」「ねぇ」のような呼びかけ
  • 「お前」「あんた」のような呼び捨て
  • 「しておいて」「やったよな?」のようなぶっきらぼうな言い方
  • 「大丈夫かな?」「やっておいてね」のような年下扱い

などいろいろありますが、これ全部NGです。相手を「一人の対等な社会人」として扱っていないからです。仲が良いならまだしも、何の関係も構築できていないのにこういったタメ口を使うと、「見下している」といった印象を与えてしまいます。

確かに若いほど経験も浅くわからないことも多いものですが、だからと言って「物を知らない=見下しても良い」とはなりません。どんな相手であれ、一人の人格として扱うのが社会人というものです。社会人としての自覚を持ちたいものですね。


タメ口でも信頼されるには?

基本的にはタメ口はよくありませんが、一方で世の中にはタメ口でも部下に好かれている人もいます。威圧感はなく、むしろ安心してついていけるような大物感を感じさせる上司。一体何が違うのでしょうか?

違いの一つとして「笑顔」があります。

タメ口でも信頼される人間は笑顔を絶やしません。笑顔があればタメ口でも柔らかい印象になり、威圧感を与えません。

もう一つは尊敬できること。

ただ実績があるとか、能力があるとか、そういうものだけで尊敬を得ることはできません。必要なのは、仕事や人生の先にどんなビジョンを描いているか。「この人は人生の先輩だ」と思わせることです。

部下の尊敬を得るには、ただ黙々と仕事をし成果だけを追い求めているようではダメです。この人を応援したいと思わせるような、人望を得ることが大切です。

これが難しいなら、タメ口は使うべきではないですね。


タメ口上司は尊敬する必要なし

もしあなたの上司がタメ口を使うなら、無理して尊敬する必要はありません。仕事ができて実績を出していても、結局最後は人間性です。適当に言うことを聞いて、あなたはあなたの人生のために頑張りましょう。

もちろん度を過ぎたパワハラがあれば、誰かに相談を。専門の相談窓口も色々あるので、あまり溜め込まないようにしてください。

相談窓口のご案内|あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-
あかるい職場応援団は職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)、いじめ・嫌がらせ問題の予防・解決に向けた情報提供のためのポータルサイトです。

ありがとうございました。

コメント