
会社を辞める際に報復的な行動をとることは「リベンジ退職」と呼ばれる。転職のハードルが以前ほど高くなくなっている中、職場でいま、何が起きているのか。
リベンジ退職が話題のようです。
記事への反応には、「犯罪になることはいけない」「身勝手な自己満足」などがありますが、一方でそこまで追い詰められているという見方もあります。
なぜリベンジ退職が起きるのか?
リベンジ退職が起きる原因には若者と旧世代の人間の「労働に対する価値観のズレ」があります。若者や現役世代の労働者には、昔のような「企業に尽くすのが当たり前」という意識がなくなってきています。
「労働とはお金のためにやるものであって、それ以上の成果を要求するなら賃金を寄越すのが筋である」このような価値観が強いので、経営側の「低賃金でたくさん労働してもらおう」という理屈が通用しなくなってきています。
これは裏を返せばそれなりに仕事のできる人間からすると「賃金以上の働きをしたのだから評価されるべきである」という意識にもつながります。
しかし、多くの場合経営側が労働者を賃金以上に評価することは滅多に起こり得ません。その結果、労働者にうっすら「評価されない不満」が溜まりいよいよそれが爆発し始めた、ということではないでしょうか?
賃金ぶん働くだけで優秀。それ以上は神
当上司デスノートでは繰り返し述べていますが、本来労働は賃金ぶん働けば優秀です。
賃金ぶんというのは、上から言われたことを時間内に終わらせる。一般人なら誰でもできる行いです。しかし誤解してはいけないのは、誰でもできるから「仕事の質が低い」ではないということです。「誰でもできることを当たり前にできることは優秀」なのです。
そんな優れた人材が集まる日本。しかし多くの企業はそのことを理解せず「賃金以上の成果を出してくれなきゃヤダヤダ」などとごねています。こうして労働者に不適当な成果を求め、しかしその成果を出しても報酬はあげず、結果、今労働者の反乱が緩やかに起きています。
私はこの「リベンジ退職」は法律を犯すのは問題ですが、企業側のおごりもあったと考えています。もはや労働者を手厚く保護しないと、成り立たない時代に突入しています。
「そんな金ないよ」と思うなら、代替案があります。それは労働者が快適に働けるように、経営者側が労働者様に「どうか働いてください」と頭を下げるか、「君は優秀な人材だ、ぜひ私と一緒に夢を叶えてほしい」と良き友として振る舞うかです。当然労働者の話には真摯に耳を傾け、偉そうな態度は取らず常に感謝を忘れないように接しましょう。
こうすることで、賃金を上げずとも良い関係は維持できるでしょう。
世の中労働に向いている人も、経営に向いている人もいます。これは適材適所でどちらが偉いとかはありません。お互いの利点を活かし会社を作っていく。日本社会はあるべき姿に向かっているんですね。
ありがとうございました。
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